TAKANAWA LINK SCAPE
約200mの仮囲いを、150年前の歴史と100年先の未来をつなぐAR体験へ
| Date | |
|---|---|
| Client | 東日本旅客鉄道株式会社 |
| Agency | TOPPAN株式会社 |
| Role | プロジェクトマネジメント / UIUX設計 / 3Dモデリング |

Outlines
JR東日本が推進するTAKANAWA GATEWAY CITYのまちびらきに合わせ、街の過去・現在・未来を横断するWebARコンテンツ「TAKANAWA LINK SCAPE」の企画・制作に、TOPPANと協働して参画しました。
課題
「100年先の心豊かなくらしのための実験場」というコンセプトと、この地に眠っていた鉄道遺構「高輪築堤」の歴史。その両方を、来街者が自分の体験として受け取れるコンテンツが求められていました。
舞台は、工事中の街に続く全長約200mの仮囲いです。歴史資料を展示するだけでは伝わりにくい当時の風景やスケールを、現地の空間と重ねながら、分かりやすく、楽しく伝える必要がありました。
アプローチ
高輪は、約150年前、日本初の鉄道開業にあたり、海の上に築かれた高輪築堤を蒸気機関車が走った場所です。その遺構が、まちづくりの中で再び姿を現しました。かつての海岸線や鉄道の姿を知り、現在の街と見比べ、その先にある移動や暮らしを想像する。過去・現在・未来を別々に紹介するのではなく、街を歩く中で時代のつながりを感じられる体験として組み立てています。
仮囲いの連続した壁面を、時代の移り変わりをたどる展示とAR体験の舞台にしました。壁面のグラフィックで興味を持ち、二次元コードからコンテンツへアクセスし、スマートフォンをかざすとその場所にひもづく風景や物語が立ち上がります。
現在の街並みにスマートフォンをかざすと、かつて広がっていた海や高輪築堤、蒸気機関車の姿が現れます。playknotは3Dモデリングを担当し、文章や写真からは想像しにくい位置関係や、機関車が近づいてくる迫力を立体的に表現しました。
歴史への関心は来街者によって異なります。錦絵の世界と一緒に記念撮影する体験、発掘現場を360度見渡すコンテンツ、林修氏の音声ナビゲーションを用意し、「見る」「見渡す」「撮る」から高輪の物語に触れられるようにしました。音声では、鉄道の登場によって移動や時間に対する感覚がどう変わったのかを案内しています。
屋外のARでは、画面の中だけで操作は完結しません。UIUX設計では、マップから各コンテンツへの移動、体験前の説明、カメラの位置合わせ、ARの表示、撮影という流れを整理しました。カメラ画面は普段使っているカメラアプリに近い操作感を意識し、撮影やガイドの機能を見分けやすく配置。説明を表示する場面とAR映像を楽しむ場面で情報が競合しないよう、配色や文字の見やすさも調整しています。
体験の最後には、五つの質問に答えながら、自分が乗ってみたい未来のモビリティを形にし、ARで表示して楽しむ参加型コンテンツを用意しました。海の上に鉄道を走らせた先人たちの発想と、これからの移動を考える来街者の発想をつなぐ流れです。
成果
「TAKANAWA LINK SCAPE」は、2025年3月のまちびらきに合わせ、高輪リンクラインやGateway Parkの大階段付近で体験できるプログラムとして公開されました。仮囲いに描かれた歴史の変遷と、ARによる立体的な表現、林修氏による音声ナビゲーションを組み合わせ、街の成り立ちから未来までを学び、体感できる来街者向けコンテンツとして実現しています。